FIREとは「経済的自立・早期退職」のこと
経済的自立・早期退職(FIRE)は、従来の退職金プランよりも、
はるかに早く退職できるようにする、極端な節約と投資の方法に特化した生き方です。
FIREムーブメントの信者は収入の最大70%を貯蓄に充てることで、
従来の65歳退職ではなくそれより数十年前にポートフォリオを完成させ、
最終的に仕事を辞めることを目標にします。
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ここでは「早期退職」という言葉を使っていますが、
必ずしも完全に仕事をしないというFIREは実は少数派です。
アメリカの有名なFIREブロガーを見ても分かるように、
ブログからの広告収入や講演会、執筆料などから少なからず収入を得ながら、
できるだけ自分の金融資産を取り崩さず、
公的医療制度・企業年金を活用するプランを立てていることが分かります。
完全に仕事をしない場合、100万ドル(1億円)でも心もとないです。
経済環境や突発的な支出等に弱くなるため、FIREはなにも確実な計画ではありません。
さらに、人よりも厳しく倹約することは現在の生活の質とライフスタイルを犠牲にして、
非常に高い節約率を維持するということです。
既に高収入で日々の生活に余裕を持ちながらも毎年500万円から1千万円程度、
勤労所得や不動産所得から支出できるというのならFIREできそうです。
でも、養う家族がいる、住宅ローンがある状況で、
FIREを定年前に実現するには当たり前ですが少し見直しが必要ですよね。
FIREにおける重要なポイント
経済的自立・早期退職(FIRE)は、質素な生活による極端な節約が必要不可欠です。
年間収入の最大70%を節約することで、FIREの支持者は早期に退職することができます。
なぜ「節約」が鍵になるかというと、その後は長期に渡り、
蓄積した資金を毎年切り崩すことで生活するためです。
FIREは、1992年にヴィッキー・ロビンとジョー・ドミンゲスによって出版された、
「Your Money or Your Life」という本から生まれました。
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特に近年、ミレニアル世代の間で従来の65歳の定年前に退職することを目的として、
FIRE運動が盛んになっています。
この極端なライフスタイルでは年間収入の最大70%を節約するために、
伝統的な労働力に数年から数十年留まることから始まります。
貯蓄が年間費用の約30倍、一般的には約100万ドルに達すると、
彼らはその日の仕事を辞めることになります。
その後は、先程もご紹介したように引退した後の生活費を賄うために、
これまで積み立てた貯蓄から少額の引き出しを行います。
貯蓄の規模と希望するライフスタイルに応じて変動はありますが通常は年間3〜4%です。
しかし、安定的に引き出すためには投資の継続的なメンテナンスと、
資産のリバランス行う必要があるために、非常に注意を払う必要があります。
コロナウイルスのパンデミックのように株式市場が落ち込んだりすると、
当初計画したFIREプランでは成り立たない場合も出てきます。
FIREのバリエーション
一言に「FIRE」と言っても、いくつかの種類があると言われます。
ほとんどのケースでは、FIREを達成してすぐに仕事を全くしないということはなく、
仕事量を減らしつつ一定の収入を得ながら、
余裕のある生活のために金融資産を運用する方法でしょう。
FIREが生まれたアメリカではこれを「Coast FIRE」と呼ぶようです。
他には以下のようなバリエーションがあります。
- Fat FIRE:平均的な投資家よりは節約に力を入れるが、伝統的なライフスタイルを維持しながら早期退職を目指すFIRE
- Lean FIRE:ミニマリスト生活と極端な節約への厳格な遵守を実行し、制限されたライフスタイルで早期退職を目指すFIRE
- Barista FIRE:従来の仕事を辞めたものの、何らかの形でパートタイムの仕事をしている、資産を侵食する費用をカバーするFIRE
- Coast FIRE:退職金と現在の生活費を賄うだけの十分な資金があるものの、パートタイムでの仕事を行っているFIRE
Fat FIREはFIREのうちの後半「早期退職」を目指すというよりは、
老後の余裕のある金融資産つくりに特化した投資家であると言えます。
Coast FIREは先程紹介したとおり生活を維持できる金融資産を達成しながら、
仕事をあくまで社会とのつながりとして行うことで人生をより楽しむ生き方と言えます。
Lean FIRE(リーンFIRE)とBarista FIRE(バリスタFIRE)は、少し根性が必要ですね。
徹底した貯蓄と節約ができれば、たしかに早期退職はより近づきますが、
その基準をどこに置くかによって達成するまでの時間も変化していきます。
そこまで精神力が持つのか、人生を楽しめるのか、自分に問いかけてみましょう!
(なんか、かっこいいこと言ってるけど我がふり直せですね)
おすすめのFIRE本
日本語書籍ではあまり多くは出版されていないのですが、
基本的な考え方は今回ご紹介したような内容ですので1冊読んでおけば良いでしょう!
こちらは王道のFIRE本ですがアメリカの書籍を元にしているので、
確定拠出年金や不動産に関する記述は日本ではあまり参考にならないかもしれません。
ただし、FIREというのは一つの宗教みたいなものです。(冒頭「信者」と言ったように)
資産運用や節税のノウハウを知りたいなら今は書籍もたくさん出ていますし、
証券会社のWebサイト、YouTubeなどにも役に立つ情報が並んでいます。
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こちらは、最近出版されたFIRE本ですね。こちらも同様です。
すぐに役立つノウハウは巷に溢れています。
問題はどの情報を実践することが自分にあっているのかということでしょう。
一つの指針を与えてくれる本として活用するのが正しいと思います。
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レビューでは「日本では参考にならなかった」、「内容が薄い」と言われてますが、
フィナンシャルプランニングにすべての人への共通解が無いのと同様、
他人の一つの生き方として参考にするというのが良い読み方かもしれませんね。
Financial Independence, Retire Early (FIRE)-Investpedia
https://www.investopedia.com/terms/f/financial-independence-retire-early-fire.asp